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2023/06/14

暈しって何?

「当店では暈しが…」とかよく言っていますが、暈しって一体何?って思われる方もいらっしゃるのではないかと思い今回は暈しについてお話ししたいと思います。

『暈し』(ぼかし)とはいわゆるグラデーションの事です。
着物などの友禅の柄の背景にキレイなグラデーションがしてあるのをお気付きの方も多いと思いますが、アレが『暈し』です。

着物だけではなく帯や襦袢や帯揚げ等色々な物に暈しはされています。
刷毛を使って職人が一つ一つ丁寧にグラデーションを作っていく。
手暈し(てぼかし)なんて呼ばれています。

着物等の柄をより引き立たせるために暈しをすることが多いです。

友禅だけでも十分素敵なのですが、それをさらにおしゃれにするのが暈しなんですね。

暈しだけでも柄を作る事はもちろん可能で暈しのみで作ってある商品も多くあります。
暈しで作った商品はなんとも言えない優しい感じの商品が多いです。

着物は豪華絢爛な友禅に目が行きがちですが、暈しの良さも少し気にしながら着物を見るとまた違った面白さがあっていいんじゃないかと思います。

暈しって何?
暈しって何?

2023/06/07

機械加工と手加工の商品

当店の商品は全て手加工による物です。

機械を一切使わずに全て手作業で商品作りをしています。

和装なんだし当たり前じゃない?と思われるかもしれませんが、以外とそうじゃなかったりするものもあるのが着物なんです。

機械で作ったものが悪いとかそう言う事ではなく、機械で作ったものには手加工では作れないものがありますし、手加工で作ったものには機械で作れないものがあります。
お互いに違う[良さ]があると思うんです。
その[違い]や[良さ]を少し見たり聞いたりして少し知るだけで、着物や帯や色々な呉服に関する物を購入する時に見る目が変わると思うし、違った角度から考えて購入するようになるかもしれないですね。

それはきっと少しおしゃれを気にしだして洋服を買いだしたころの感覚に近いのではないかと思います。

一言で着物・帯と言っても本当にさまざまな染め方や織り方があり、たくさんの職人達が色々な技法を駆使してさまざまな商品を作っています。

そう言ったところに注目して着物や呉服に関する商品を見てみるのも楽しいのではないかと思います。

機械加工と手加工の商品
機械加工と手加工の商品

2023/05/31

暈し染めの商品

当店では手暈し(ボカシ)を中心に物作りをしています。

刷毛を使って柔らかい暈しを作りあげています。
ボカシの良さはなんといってもその柔らかさだと思っています。

暈しで作り上げた反物は仕立てて着物にした時に、全体がなんとも言えない柔らかさのある着物になります。

手描き友禅の様に描いた絵そのものが着物や帯の全体の中心になるのではなく、暈し染めは着物全体が一つの絵として成立する物になります。
友禅染めの商品とはまた違った雰囲気・良さがあってすごく良い物だと思っています。

友禅染めの商品より安い物に見られがちですが、手暈しの商品も工程は複雑ですし決して簡単に作れる商品ではありません。
その良さを分かって暈し染めの商品を購入される方も多いと聞きます。

着物と一言で言っても色々な商品があります。
そのどれもが違った商品で、それぞれがオシャレで本当に良い物だと思っています。

暈し染めの商品
暈し染めの商品

2023/05/24

デザインの違い

当店では着物はもちろん帯や色々な物を染めています。
訪問着・付下・着尺・色無地などなど色々な物を染めています。

着物はシンプルに帯は豪華に、デザインのイメージはそんな感じかなと自分では解釈しています。

必ずしもそうなのかと言われれば逆の場合もありますし、正解ではないと思います。

ただ近頃着物と帯のデザインの違いは何なのだろうと考える事があります。
明確な違いって何なのだろうと思って考えてもなかなか答えがでません。

詳しい人からすれば、そんな違いすぐにわかるし当たり前の事じゃない?なんて言われてしまうのかもしれませんが、本当にそうなの?って思ってしまうんです。

例えばこの着物の柄を帯でやっても面白いんじゃない?とか逆にこの帯の加工を着物でやってもいいんじゃないかとか考えたりするわけなんです。

別に帯だから安い加工をするわけでもないし、着物だから加工を複雑にするわけでもありません。

作り手側からすればオシャレであればそれでいいんじゃないかと思うんです。

デザインの違い
デザインの違い

2023/05/17

職人の仕事

ものづくりでデザインを考える時は色々な物を参考にしたりするようにしています。

自然の物や抽象的な物、色々な物を見たりしてそこからイメージを膨らませてデザインを考えます。

見たものそのままなんて野暮な事はしないし、だいたいそんな事ははっきり言って無理。

あのイメージにするにはアレとコレを組み合わせてそのあとあの加工して…なんてな感じでデザインを作っていきます。

そのデザインを着物に帯に落とし込んでいくにはどうするか?
配色か?柄の大きさか?それとも…。

どうですか?

少しずつ物づくりをどんな風にするかイメージができてきたんじゃないですか?
私たち職人は日々そうやってものづくりをしています。

そんな私たち職人業界にも多分に漏れず後継者不足の波は押し寄せています。
その波を押し返すだけのパワーがこの業界には不足しています。

「この業界はおもしろいし、未来もあるよ!」
なんて口が裂けても言えないし、そんな楽しい仕事でもありません。

でも自分で一所懸命考えて、商品を作ってそれを売る。

単純だけどめちゃくちゃやりがいあります。

自分で一所懸命考えた商品を、それを気に入って買ってくれる人がいる。
そんな場所になればと思い通販サイトを始めます。

なかなか思い通りにはいきませんが頑張ります。

職人の仕事
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