2023/10/25
信頼される商品作り。
10月も終わりをむかえようとしていますが、相変わらず京都は観光客であふれかえっています。
これから紅葉シーズンに向けてもっともっと観光の人たちでにぎやかになっていくのでしょう。
そろそろ着物も秋冬シーズンに入り、展示会など新作のお披露目会が各地で行われています。
着物の新作や帯の新作などを様々な作家やメーカーがお披露目しています。
私もそのお手伝いをする事も多く、地染めの部分でお手伝いさせていただいています。
暈しの部分でのお手伝いが多く、友禅染めがしてある商品に暈しをしたり、私が暈し染めをした商品に金加工をしたりと仕事内容は様々ですが、依頼を受けた商品のイメージを崩さないように考えて染めていきます。
地染めは描いてあるもののバックになるので強調しすぎてはいけないですし、かと言って馴染みすぎていては暈しをする意味が無くなったしまいますので、描いてあるものとうまく調和するような暈しをしていかなければなりません。
ですので描いてあるものをよりおしゃれにボリュームアップするように暈し染めを考えて染めていくように心掛けています。
なかなか難しい事ですが、自分でデザインから考え完成させる商品とはまた違う面白さがあります。
ある意味で商品を託されていますので、信頼が無ければできる事ではないと思っています。
その信頼には応えていかなくてはなりませんのでプレッシャーもありますし、やりがいもあります。
その信頼に応えるためにも、もっともっと技術を磨いてスキルアップしていかなければならないなと日々思っています。
自分で全てを完成させる商品だけではなく、人から託される商品も最高の商品にできるようにしていきたいです。
2023/10/19
競争ですね。
インバウンドも伸びてきている昨今ではありますが、こちら京都はこれから本格的な紅葉シーズンに入りまだまだインバウンド消費も本格的に伸びていくのではないでしょうか。
長く続いたコロナ禍でまったくと言っていいほど動かなかったフォーマルの着物が徐々にではありますが動きだしてきています。
着物といえばやはりフォーマルなイメージが強いのではないでしょうか。
我々染め屋にとってもフォーマルの着物が動き出すことは本当に嬉しい事です。
それだけ世の中がコロナ前に戻りつつある兆しではないかと思います。
着物を着て出かける場が増え、この業界にも活気が戻ってくるのではないでしょうか。
コロナ禍で呉服業界ではインクジェットの商品が増え、価格の安い商品が多く出回りました。
インクジェットの技術も素晴らしい進歩を遂げ、手加工の商品に引けを取らない商品を作る事ができるようになっています。
これからはインクジェット対手加工の技術向上の競争がより本格的になっていきます。
お互いの良さをどんどん引き出して、追いつけ追い越せの競争をしていきたいです。
どんな業界でも技術の進歩は本当に素晴らしい事で絶対に止めてはいけない事だと思います。
当店も手加工の良さを全面に出しておしゃれだねって言ってもらえる商品を作っていこうと思っています。
そのために日々勉強し、実践し、失敗しながらも少しずつ技術向上していきたいです。
2023/10/11
来年の春夏にむけて。
少しずつですが秋らしくなってきましたね。
朝晩はずいぶん涼しくなり、昼間の気温も下がりそろそろ紅葉も近づいてきていますね。
工場も秋冬物の見本時期が終わり、来年の春夏物の見本を作っていく時期に入ってきました。
今から?って思われるかもしれませんが、私達工場が商品を作る最初の場所なので工場が商品を作らないと、最後の小売店に並んで消費者の方々に購入してもらうまでの時期がどんどん遅くなってしまいます。
なので工場がどれだけ早く商品を作れるかでその後の売り出し時期が大きく変わってきます。
できるだけ早い時期から商品作りを始めて段取り良く来年の売り出しができるように頑張っていきます!
とはいえ、来年の春夏にはどんな着物が流行るのか?それに合わせる帯をどうしようか?これから考えていかなくてはなりません。
春夏物は絽や紗などその時期独特の着物のため他のシーズンの物よりも比較的に値段の安い物が多いですが、かと言って加工を単純に減らしてしまっては面白くないと私は思うので悩むところです。
春夏物は秋冬物よりも悩むことが多いため、何故か面白い商品ができあがったりします笑
悩むことって大切なんだなぁと思う瞬間ですね笑
来年には悩んだ結果がわかりますので、今から無い頭を絞って商品作りをしていこうと思います!
2023/10/04
日々勉強!
近頃本当に色々な発注を受ける事が多くなってきました。
着物に関係するものだけでなく、祭りの法被や風呂敷や山車の土呂幕、はたまたお神輿の旗などさまざまです。
サイズが様々なので色々工夫しながら染めていますが、大変で。
どれも着物とは勝手が違い難しいところもありますが、色々勉強になり染めていて楽しいです。
染めるということに関してはどれも同じですが、色々なものを染める事によって考えて得た事が着物を染めるときにいかされているような気がします。
どうやって染めようか?と考えながら色々な商品を作っていく事は職人にとって大切な事だと思いますし、職人としてやりがいを感じる瞬間でもあります。
着物でもそうですし帯でもそうですが、取引先からこんなの作って欲しいと要望を受けそれをどう作るかを考えるのも大切ですが、それ以上に自分で考えてこんな商品できたけどどうかな?ってこちらから提案する方がより大切だと私は思います。
自分の今ある技術でどうやって作るか、今の自分ではできない事をどうやってできるようにするか、そうやって考えて新しい商品を作り出した瞬間は本当に嬉しい瞬間です。
まだまだ自分は未熟ですが、伸びしろは充分あると思っていますので日々勉強しいろんな商品を作って世に出していきたいと思っています。
2023/09/27
そろそろ秋ですかね。
京都は朝晩がずいぶん涼しくなり秋の気配が近づいてきている気がします。
とはいえ昼間はまだまだ暑く秋まではもう一歩といったところでしょうか。
もう少し涼しくなれば着物を着る機会も夏場より増えて、着物を着て出歩く人達も多くなってきますね。
作る側の人間としては嬉しい季節の到来です。
着物もそうですが帯や小物も秋・冬物が小売店にはズラッと並んでいるのではないでしょうか。
当店に発注がくる商品も今までは夏らしくブルー系やグリーン系の色の発注が多かったのですが、少しずつ赤系や黄色系やグレー系など秋色らしい色の発注が増え、染める商品の色で秋を感じます。
今年も秋・冬物のシーズン到来で夏場では使うことがあまりないショールやコートなど、装いをよりおしゃれにしてくれるアイテムが当店にも発注が来るようになってきました。
どんどん秋冬に向けてこれから業界も動き出します。
長かったコロナ禍も抜けて少しずつではありますが景気も良くなってきているように感じます。
この秋・冬はお気に入りの着物を着てお出かけしませんか?
少しおしゃれして秋冬のイベントを楽しんでみてくださいね。